98/05/30 Sydney シドニー
ムッとする生暖かい空気が体を包みこんだ。
なにやらいろんなモノが混じったような臭い。他民族の国。 ニュージーランド南島の後ここ懐かしのシドニーにやって来た。
93年4月に初めてシドニーに来た。
ホームステイして英語学校に行ったり、フラットで共同生活をしたり バイトをしたり、またここから2回バイクツーリングに出かけた。
この町には延べ6ヶ月住んでいた。
空港では犬がクンクンとバックにまとわりつき、食料がないかチェックを受けた。
機内に持ち込んだのは フロントのサイドバックだった。
これにはいつも食料を入れていたし、出発直前にオークランド空港では このバックに入れていたリンゴとゆで卵を食べていた。自転車は係りの人が別に運んで来てくれた。
犬以外は荷物チェックも無く、スムーズに入国できた。
空港内にはトーマスクックしか両替所が無く、せっかく日本で作ってきたANZのT/Cは$4手数料を取られて しまう。
そのため少し残っていたNZ$40の現金を両替した。
シドニー大学にいる友人Kojiの薦めたCBホテルに電話してみる。
シングルは$34、ドミトリーは予約出来ないという。
すでに外は夕焼けでもう日が暮れかかっている。シングルは高いがしょうがない、とりあえずシャトル バスに乗り込みそのホテルまで行く。
バスはなかなか出発してくれなかった。客が僕一人だと儲けがないから だろう。
5人くらい人が集まりやっと出発したのは25分後、ホテルに着いた時にはもうすっかり暗くなっていた。
ドミトリー$18、キーデボジット$10を払いチェックインする。部屋には2段ベッドが2つある。雑誌や新聞、 飲みかけのコーラ、ミネラルウォーター、ビールなどで散らかっている。
灰皿いっぱいの吸い殻、ここは喫煙可 なのだろうか?掃除のおばちゃんが来た。
掃除は何もせず、シーツを取り替えていくだけだ。
「部屋を出るときはちゃんとドアをロックしていかないと、全部なくなっちゃうよ。本当だよ。私はここでもう 3年間も働いているんだから。」
チャイナタウンを歩く。街のあちこちがずいぶん変わっている。どこもかしこも2000年に開催されるオリンピック 目指して工事ラッシュのようだ。昔よくメシを食いに行ったあのコリアンBBQの店にはまだあのおばちゃんがいた。
Kojiにまた電話するが留守だった。Wendyにも電話、明日13時にそちらへ行くと伝える。彼女には日本からの補給物資 の受取人になってもらったのだ。
シドニーの治安はまた悪くなったようだ。公衆電話は壊れているのがよく見られる。 受話器がポッキリと折れているモノもあった。僕は40セント飲まれてしまった。
これからはホテル内の電話を使おう。 ホテル隣にはセブンイレブンがあった。驚いたことに24時間営業だ。深夜営業するなんて勇気があるなあ。
部屋に戻ると中国人のおじちゃんが立ったまま新聞を読んでいた。
仕事でも探しているのだろうか。
自転車のこと、短波ラジオのことなどいろいろと聞いてくる。中国人はあまり旅はしないからだろうか。 11時半に寝る。疲れた1日だった。--98/05/30
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