J-KINGの独り言

蒸し暑い8月の東京都内を、上野駅まで走る。

荷物満載のセロー225を、貨物車の荷物搬入口まで
汗だくになってエンジンを切って、押していく。

これから、モトトレインというバイクを積んだ
特別の寝台列車で、ライダー憧れの地、
北海道へと旅立つのだ。

青森で違う列車に連結され、青函トンネルを抜け
翌日昼に到着するのは、函館駅だ。

あれから、ちょうど20年。

函館駅は、すっかり変わっていた。

きれいな函館空港からは、バスに乗って
20-30分で駅に到着。

連休の混雑で市内は、とても車が多く
バスも予定より時間がかかってしまった。

ち、ちがう、こ、これが函館駅なのか??

いったい、いつの間に、近代的な白い箱物駅に
変貌してしまったんだ。

自分の中のイメージでは、大きいけど
田舎の木造に近いような駅舎。

ちょっと歩くとごちゃごちゃした函館朝市。

20年も経てば、変わって当然なのだろう。
いつまでも時間が止まったままでいる
イメージの函館駅は、もうそこにはなかった。

バイク以外での旅がほとんどない自分には、
どうでもいいことなのだが、時の流れの
速さを痛烈に感じさせられた気持ちになった。

懐かしいはずの、函館駅は、初めての北海道旅行
となった妻と同じ感触を味わうことになったのだった。

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