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2011.06.05

ミスティック・リバー

海外ミステリーに、どっぷりはまってしまう日々はないだろうか?

日本とは違う、異国の空気が、よりフィクションを事実であったかのような
錯覚に変えてしまう。

自らがその世界の中に、いつの間にか取り込まれてしまう、、

そんな、ドップリ感に浸りたい人に、おすすめのミステリーが
デニス・ルヘインの「ミスティック・リバー」だ。


クリント・イーストウッドが監督して映画化もされている。
私は映画を観ていないので、初のミスティックリバーが
ブックオフの中古本になった。

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あらすじ

境遇を越えて友情を育んできた3人の少年、
ショーン、ジミー、デイヴ。

1975年、彼らが11歳のある日、デイヴが警官らしい男二人組にさらわれた。
このとき少年時代は終わりをつげた。
4日後、デイヴは戻ってきたが、何をされたのかは誰の目にも明らかだった。

それから25年後、ジミーの19歳の娘が惨殺された。
事件の担当は、刑事になっていたショーン。
そして捜査線上には、デイヴの名前があがってくるのだった、、、。

ジミーは地元では有名な強盗だったが、仲間の裏切りで実刑となり
服役後は、堅気になり小さな雑貨店を営んでいた。
デイヴは薄給の職にあり、日々苦しい生活を送っていた。

まったく交流がなくなっていた3人が、ジミーの娘の事件によって
運命の糸が手繰られるように、再び、繋がっていった。

3人に友情があったのだろうか?

父親同士が同じ職場であったり、という共通点はあったが
ショーンの父は、ホワイトカラーの管理職。
ジニーとデイヴは集合住宅地に住む、工場労働者の家庭の子供だ。

それぞれに違った境遇にあって、なんとなくつきあっていたに
ちがいないだろう。

ショーンはなんとなく自分の父親だけが、他の二人の父親とは違い
岬の方の家に住んでいたことに気づいていただろう。

ジミーは自分がとても凶暴な一面をもっており、周りの人間を引きつけ
あるいは敵にしてしまうような恐怖を感じていたのかもしれない。

デイヴのような気の弱い子供は、他の誰かにいつもついて回るような
時間の過ごし方をしていたに違いない。

自分自身のそんな中途半端な振る舞いに、友人がいるような錯覚に
けっして満足はしていなかったのだろう。


25年経ったある日から、3人がまた繋がっていく。
ところが、友情とは程遠く、個々の再会はとても無味乾燥で
たんなるの大人の挨拶にしか感じられない。

謎解きや犯人探しといったネタがないストーリーで、最後の最後まで
すっきり感がまったく得られない作品だ。

ミステリーというより、文学作品といったほうがいいのかもしれない。

そのためか、映画化されたミスティックリバーは、なぜこれがアカデミー賞?
とかラストになっても納得いかない、
犯罪者が野放しのまま終わっていいいの?

など厳しいレビューも少なくないようだ。

しかし、
それは原作に惚れ込んだクリント・イーストウッドが忠実に映画化
したからに過ぎない。


謎解きや犯人探しのお約束のミステリー娯楽作品ではないのだ。


私自身、読んでいるときの楽しさは、謎解きミステリーにあると思うが、
読後もその世界観に浸れるという意味では、深い心理描写に切り込んだ
作品のほうがインパクトがあっておもしろいと思う。


自分自身が何者であるのか、いったい何処へ向かっているのか、
複雑になった国家や社会の中での、自分の居場所を探し
もがき苦しみ、矛盾に喘いでいる、そんな現代社会のどうにもならない
無力感を受け止めながらも、人は生きていくしかない。

ミスティックリバーは、広く文学のテーマにまで踏み込んだ作品といえるだろう。



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