5本指シューズ 裸足の効果
BORN TO RUN 走るために生まれた~ウルトラランナーVS人類最強の”走る民族”
アメリカで大ヒットしたこの本は、日本語版も出版されている。
これをきっかけに、裸足ランニングというものが注目されるようになり、
各メーカーが五本指シューズを販売し始めた。
本来の人間が持っている、裸足で走るという機能を
呼び覚まし、より強く、長時間でも走り続けることができる。
現代のランニングブームは、健康志向や団体チームではなく
個人でのスポーツ参加や、ダイエットなどからきているだろう。
女性が一気に増えたのは、なんといってもカラフルでおしゃれな
ランニングウェアーやシューズが出てきてファッションという
楽しみが増えたからだ。
スポーツショップに行けば、初心者からフルマラソン3時間をきる
トップランナーまでに、対応した様々なランニングシューズを
買う事ができる。
そのシューズにしっかりと足を守られて、走っているのが
現代のランナーだ。
しかしランニング用のシューズがこの世に出てから、まだ半世紀も
経っていない。
人類の歴史からは、ほんおわずかの期間だけしか我々は靴を
履いて歩いたり走ったりしていないのだ。
レオナルドダヴィンチは、
人間の足は、素晴らしく複雑な機能の固まりだと言っていた。
5本指と数十本の骨、それを繋ぐ靭帯と筋肉、筋膜。
地面からの衝撃を和らげ、路面状況を瞬時に判断する感覚。
ランニングシューズは、それらを体の代わりに受け止めてくれる
素晴らしい道具のはずだった。
もちろん、それにより素晴らしい陸上の記録も生み出されたし、
険しい山や、未開地は踏破されてきた。
自分の足で、地面に立ち、踏み、蹴る、そんな感覚はいつの間にか
無くなってしまった。
私が卒業した熊本の田舎の小学校は、全員が裸足だった。
4月に入学してから、10月の運動会までは、全員が裸足でグランドを
走り回る。
体育の授業で靴を履く児童はいない。
靴は家から、小学校までを安全に歩く為に履いているのだ。
グランドと校舎の靴箱がならぶ入り口には、プールにあるような
足だけに水道の水があたる足洗い場がある。
体育が終わったら、皆そこで足を洗って教室へ戻っていくのだ。
1993〜1994年、1998〜1999年にかけて、私はオーストラリアとニュージーランドを
バイクや自転車で旅をしていた。
あちらでは、都市部でも裸足で歩いている人が珍しくない。
長期間、沈没していた時期には、現地の人と同様、自分も靴を
履かずにずっと裸足で生活していた。
宿の中も、外も裸足のままでいられるので、生活に不自由は感じないし
モトクロスブーツしか持っていなかったときには、靴を買う事すら
思いつかなかった。
1994年4月、13ヶ月の海外ツーリングから、帰国。
成田空港に裸足で到着したのは、私一人だった。
ジョギング、ランニングから、ついにはフルマラソンやトレイルランニングに
まで参戦するようになった私が、5本指シューズに興味がないわけがない。
子供の頃、軽快に裸足でトラックを走っていた感覚。
ニュージーランドでの市街地での生活。
裸足で乗る電車、エスカレーターの冷たく固い感触。
いったい今、裸足で走ったらどんな感じがするのだろうか?
そしてようやく、ビブラムの5本指シューズ treksportを購入した。
きっかけは、都内で行われたその体験イベントだった。
履く前にイメージしていたものよりも、遥かに裸足の感覚に近かった。
足裏全体で地面を感じ取る事ができた。
一方、足にかかる負担は普段よりも大きい。
膝から下の筋肉は、すぐに痛くなってきてしまう。
でも、このシューズに慣れてくると、自然とフォアフット、ミッドフットの
着地走行になり、足の故障は少なくなる。
普段はいているランニングシューズの感覚で、走ってはいけない。
着地が乱暴すぎるのだ。
その衝撃がダイレクトに、足底に響くので、靭帯や関節を
痛めてしまう。
まずは、ウォーキング、そしてスローなジョギングで30分くらい。
その感覚をつかむ。
足裏を鋭敏にして、地面を感じ取る。
それだけでも何かが違ってくる。
ゆっくりと10〜20分ジョギングしてみる。
ペースは、物凄く遅くていい。
中足骨の真下に重心がくるようなイメージで、体の真下に
着地するようにする。
重心が前方に移動する事で、体が前に出て徐々にスピードが
のってくる。
中足骨からの着地で、足根骨部分(かかと、距骨・踵骨・舟状骨・楔状骨)と
足指骨部分(足先、基節骨・中節骨・末節骨)へ前後に加重が広がり、
靭帯で結ばれた関節が広がり、その衝撃を吸収する。
重心は、真下からスムーズに前方へ移動して抜けていく。
これが、フォアフット、ミッドフット走法。
細かい足の骨や靭帯、筋肉の動きを総動員することで、人は
スムーズで、衝撃の少ない、リズム感のよい走りが出来る。
しかし、スムーズにできないままに、スピードを上げていこうと
するので、どこかに衝撃が残ってしまい、足を痛めてしまう。
その衝撃を吸収して、スピードに代えてきたのが、現代のランニングシューズなのだ。
五本指シューズを履く事で、マラソンやトレイルランニングが速くなるかは
その人次第だろう。
走るという行為そのものをもっと深く考える、感じる、足全体を使ってみる。
一番の裸足ランニングの効果、効用はそこなのかもしれない。
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